海外時報
トランプ政権下の深刻な「薬価問題」
2017年1月1日号
世界の医薬品市場は17年から今後5年間、年換算で4〜7%の成長を維持し、21年に1.5兆ドルに達すると見られている(図1)。C型肝炎治療薬の押し上げがあった過去5年の5.9%よりは少し低いものの、安定した成長がある。
成長要因は、世界的な薬価・薬剤費圧力を上回る「歴史的な数と質」の新薬だ。クインタイルズIMS研究所の5年予測はそう請け負ったが、平均9〜12%で増える抗がん剤とともに成長の3本柱を構成してきた糖尿病(8〜11%)と自己免疫疾患(11〜14%)の翳りが目立つ。インスリン価格の上昇は止まり、米国では11〜12月にかけて「ランタス」とTNFα阻害剤「レミケード」のバイオシミラーが売り出された。
11月の大統領選挙の直後、「バイオファーマは機会を活かして産業界主導で薬価問題の解決に乗り出せ」と説く意見が医療情報サイトSTATに寄せられた。「政府の価格介入を嫌...
世界の医薬品市場は17年から今後5年間、年換算で4〜7%の成長を維持し、21年に1.5兆ドルに達すると見られている(図1)。C型肝炎治療薬の押し上げがあった過去5年の5.9%よりは少し低いものの、安定した成長がある。
成長要因は、世界的な薬価・薬剤費圧力を上回る「歴史的な数と質」の新薬だ。クインタイルズIMS研究所の5年予測はそう請け負ったが、平均9〜12%で増える抗がん剤とともに成長の3本柱を構成してきた糖尿病(8〜11%)と自己免疫疾患(11〜14%)の翳りが目立つ。インスリン価格の上昇は止まり、米国では11〜12月にかけて「ランタス」とTNFα阻害剤「レミケード」のバイオシミラーが売り出された。
11月の大統領選挙の直後、「バイオファーマは機会を活かして産業界主導で薬価問題の解決に乗り出せ」と説く意見が医療情報サイトSTATに寄せられた。「政府の価格介入を嫌う保
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