平時医療の破錠に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜
部隊長で左右される隊員の命
第19回
一般社団法人TACMEDA協議会理事長 照井資規
2017年1月1日号
陸上自衛隊では健康管理の責任は、個人及び部隊などの長、つまり本人とその指揮官にあると考えられている。陸上自衛隊服務細則156条にも「中隊長等は、直接部下の健康管理の責に任ずるものであるから、常に部下の健康状態を把握し、健康管理の施策を適切かつ具体的に実施し、これを監督しなければならない」とある。
だが、この規則を根拠に負傷した戦闘部隊の隊員自ら、または近くにいる医療職種以外の隊員で相互に行う救急処置の教育と訓練まで個人及び部隊等の長の責任と理由付けてしまうのは無責任だろう。
陸上自衛隊衛生科職種が行うのは技術的支援で、それぞれの部隊が必要と判断して行った「救急処置」について、衛生科職種は医療専門技術で「応じる」のが役割だ。このため「応急処置」と言うのだが、第一線の救命はそれぞれの部隊次第、衛生科の仕事はそれに応じているだけだから責任も...
陸上自衛隊では健康管理の責任は、個人及び部隊などの長、つまり本人とその指揮官にあると考えられている。陸上自衛隊服務細則156条にも「中隊長等は、直接部下の健康管理の責に任ずるものであるから、常に部下の健康状態を把握し、健康管理の施策を適切かつ具体的に実施し、これを監督しなければならない」とある。
だが、この規則を根拠に負傷した戦闘部隊の隊員自ら、または近くにいる医療職種以外の隊員で相互に行う救急処置の教育と訓練まで個人及び部隊等の長の責任と理由付けてしまうのは無責任だろう。
陸上自衛隊衛生科職種が行うのは技術的支援で、それぞれの部隊が必要と判断して行った「救急処置」について、衛生科職種は医療専門技術で「応じる」のが役割だ。このため「応急処置」と言うのだが、第一線の救命はそれぞれの部隊次第、衛生科の仕事はそれに応じているだけだから責任もない
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