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眺望 医薬街道

薬価毎年改定は再編の起爆剤

近藤正觀

2017年1月1日号

 16年は「オプジーボ」の効能追加を機に薬剤費が注目を集めた。官邸主導の象徴、経済財政諮問会議は「薬価毎年改定」の既定路線化を進める。最初の毎年改定は19年度に行われる。 基本方針は12月20日に関係4大臣で確認・決定された。方針は毎年改定のほか、市場拡大品目の年4回薬価見直し、新薬創出加算の見直し、費用対効果の本格導入などが含まれる。ここでは薬価の毎年改定に焦点を絞って論じたい。 公的医療保険の財政は国と地方の負担で約35%が投入されている。当然薬剤費も含まれるので、薬剤費約9兆円の35%も税金である。現行の薬価基準制度では必然的に薬価差益が生じるので実勢価に近付ける改定は国民にとっても必須のものだ。諮問会議の議員は、示した参考資料で直近4年間の平均的な薬価の下落率2.1%をベースに薬剤費を約9兆円とした乱暴な試算を行い、医療費削減額が1900億円可能と指摘...  16年は「オプジーボ」の効能追加を機に薬剤費が注目を集めた。官邸主導の象徴、経済財政諮問会議は「薬価毎年改定」の既定路線化を進める。最初の毎年改定は19年度に行われる。 基本方針は12月20日に関係4大臣で確認・決定された。方針は毎年改定のほか、市場拡大品目の年4回薬価見直し、新薬創出加算の見直し、費用対効果の本格導入などが含まれる。ここでは薬価の毎年改定に焦点を絞って論じたい。 公的医療保険の財政は国と地方の負担で約35%が投入されている。当然薬剤費も含まれるので、薬剤費約9兆円の35%も税金である。現行の薬価基準制度では必然的に薬価差益が生じるので実勢価に近付ける改定は国民にとっても必須のものだ。諮問会議の議員は、示した参考資料で直近4年間の平均的な薬価の下落率2.1%をベースに薬剤費を約9兆円とした乱暴な試算を行い、医療費削減額が1900億円可能と指摘。2

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