平時医療の破錠に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜
東日本大震災と陸自救急法検定
第18回
一般社団法人TACMEDA協議会理事長 照井資規
2016年12月15日号
陸上自衛官が習得すべき救急法は、衛生科が作成した教科書に書いてあるもののうち、部隊長が必要と思ったことをやればいい、教育と訓練が徹底されていないのは各部隊長の責任、とする「丸投げ」状態であることが第一線救護での致命的な大問題となっている。
自衛隊では医療職種と他の職種、戦闘部隊や支援部隊のそれぞれの職種の境目が隊員の生死の境目になってしまっているように見える。このことの深刻さについて、筆者の実体験をもとに述べたい。
自衛隊の普通科、特科、施設科等(それぞれ歩兵、砲兵、工兵に相当)のような重症外傷傷病者発生率の高い現場の部隊には、医療職の隊員で構成される小規模の「衛生小隊」などが編制に含まれる。 筆者は東日本大震災が起きる2年前の09年3月から震災の災害派遣活動中の11年4月までの2年1ヵ月、陸上自衛隊岩手駐屯地で第9戦車大隊の衛生小隊長を務め...
陸上自衛官が習得すべき救急法は、衛生科が作成した教科書に書いてあるもののうち、部隊長が必要と思ったことをやればいい、教育と訓練が徹底されていないのは各部隊長の責任、とする「丸投げ」状態であることが第一線救護での致命的な大問題となっている。
自衛隊では医療職種と他の職種、戦闘部隊や支援部隊のそれぞれの職種の境目が隊員の生死の境目になってしまっているように見える。このことの深刻さについて、筆者の実体験をもとに述べたい。
自衛隊の普通科、特科、施設科等(それぞれ歩兵、砲兵、工兵に相当)のような重症外傷傷病者発生率の高い現場の部隊には、医療職の隊員で構成される小規模の「衛生小隊」などが編制に含まれる。 筆者は東日本大震災が起きる2年前の09年3月から震災の災害派遣活動中の11年4月までの2年1ヵ月、陸上自衛隊岩手駐屯地で第9戦車大隊の衛生小隊長を務めて
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