医薬経済オンライン

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医薬経済気象台

不確実性を増してきた景気の行方

—消費回復条件は所得不安解消—

2016年12月1日号

 7〜9月期の実質GDP成長率は速報ベースで前期比0.5%だった。4〜6月期の0.2%に比べ伸びは高まったが、低空飛行が続いている。生活実感に近い名目成長率では0.2%である。4〜6月期の0.1%を上回ったが、実質より低く、横ばいと言っていい状態が続いている。実質でも名目でも先進主要国では最低の水準である。消費者が景気を実感するのは、収入であれ、支出であれ、名目の数字である。これがゼロに近い状態で足踏みを続けているとあっては、景気の先行き不安感が拭えないのは当然である。  GDP成長率の内容から注目したいのは、内需の寄与度が落ち込んでいることだ。名目成長率の寄与度は内需がマイナス0.1%、純輸出(財貨・サービスの輸出から輸入を控除)がプラス0.3%、内需の不振を純輸出の伸びで補い、辛うじてプラス成長を確保した。純輸出も内容は輸出が▲0.5%で寄与度はマイナス0.1%、...  7〜9月期の実質GDP成長率は速報ベースで前期比0.5%だった。4〜6月期の0.2%に比べ伸びは高まったが、低空飛行が続いている。生活実感に近い名目成長率では0.2%である。4〜6月期の0.1%を上回ったが、実質より低く、横ばいと言っていい状態が続いている。実質でも名目でも先進主要国では最低の水準である。消費者が景気を実感するのは、収入であれ、支出であれ、名目の数字である。これがゼロに近い状態で足踏みを続けているとあっては、景気の先行き不安感が拭えないのは当然である。  GDP成長率の内容から注目したいのは、内需の寄与度が落ち込んでいることだ。名目成長率の寄与度は内需がマイナス0.1%、純輸出(財貨・サービスの輸出から輸入を控除)がプラス0.3%、内需の不振を純輸出の伸びで補い、辛うじてプラス成長を確保した。純輸出も内容は輸出が▲0.5%で寄与度はマイナス0.1%、輸

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