時流遡航
夢想愚考—わがこころの旅路
第3回 ─伊豆半島戸田〜北から来たもうひとつの黒船とは?— ① ─
ジャーナリスト 本田成親
2016年12月1日号
伊豆半島の修善寺から山道を登りながら西に向かって走行し、標高982メートルの達磨山北肩に位置する戸田峠を越えて少し西に下ると、そこに小さな展望台がある。その展望台に立って眼下を見下ろすと、左側から大きく海中に延び出る細長い砂嘴状の地形に抱きかかえられるようにして静まる小さな入江が見える。そして、その静寂な入江に沿って立ち並ぶのがほかならぬ戸田の集落だ。その入江は集落の名にちなみ戸田湾とも呼ばれている。戸田峠直下のこの展望台から眺める夕陽はなかなかに美しい。戸田集落の秘め持つ稀有な歴史を学んだうえでその夕陽を拝したりしたら感慨はまたひとしおだろう。
戸田峠から戸田集落へと下る車道は急峻そのもので、走行するにつれて一気に高度が下がり、やがて戸田湾に面する集落の中心部に到達する。外海の駿河湾から包み隠されるようにして潜み息づく...
伊豆半島の修善寺から山道を登りながら西に向かって走行し、標高982メートルの達磨山北肩に位置する戸田峠を越えて少し西に下ると、そこに小さな展望台がある。その展望台に立って眼下を見下ろすと、左側から大きく海中に延び出る細長い砂嘴状の地形に抱きかかえられるようにして静まる小さな入江が見える。そして、その静寂な入江に沿って立ち並ぶのがほかならぬ戸田の集落だ。その入江は集落の名にちなみ戸田湾とも呼ばれている。戸田峠直下のこの展望台から眺める夕陽はなかなかに美しい。戸田集落の秘め持つ稀有な歴史を学んだうえでその夕陽を拝したりしたら感慨はまたひとしおだろう。
戸田峠から戸田集落へと下る車道は急峻そのもので、走行するにつれて一気に高度が下がり、やがて戸田湾に面する集落の中心部に到達する。外海の駿河湾から包み隠されるようにして潜み息づく戸田
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録