眺望「医薬街道」
レセプト審査のバラツキを見直せ
近藤正觀
2016年12月1日号
11月16日、厚生労働省の「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」が開催された。この日は社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会の審査レベルがバラついている問題で下部のワーキンググループ(WG)が報告した。 日本の医療保険者は被用者保険と国保(市町村国保)が双璧である。皆保険の建前上、勤め人は被用者保険に、自営業者は国保に加入してきた。しかし、保険請求に関しては、被用者保険は支払基金が審査し、国保は国保中央会が審査を行っていて、同じ医療行為で請求しても「査定」(減額)の適用に違いが生じてきた事実がある。保険請求の審査業務を異なる2団体で行うのは非効率だとの声は従前から挙がっていた。 医療保険の一本化が難しいのであれば、せめて審査レベルを同一基準とし、バラツキを是正する必要がある。被保険者は被用者保険と国保のそれぞれに...
11月16日、厚生労働省の「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」が開催された。この日は社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会の審査レベルがバラついている問題で下部のワーキンググループ(WG)が報告した。 日本の医療保険者は被用者保険と国保(市町村国保)が双璧である。皆保険の建前上、勤め人は被用者保険に、自営業者は国保に加入してきた。しかし、保険請求に関しては、被用者保険は支払基金が審査し、国保は国保中央会が審査を行っていて、同じ医療行為で請求しても「査定」(減額)の適用に違いが生じてきた事実がある。保険請求の審査業務を異なる2団体で行うのは非効率だとの声は従前から挙がっていた。 医療保険の一本化が難しいのであれば、せめて審査レベルを同一基準とし、バラツキを是正する必要がある。被保険者は被用者保険と国保のそれぞれに生
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