Halmes&Vaccine
切り札も失った製薬業界
第36回 〜GDPと薬剤費〜
コイツ・ドナン
2016年11月15日号
【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬業界の将来を推理している。日本企業は抗生物質バブルで研究開発力を強化しながら、消化器官用薬領域でブロックバスターを生み出した。しかし、最近は日本企業の開発力の評価よりも、高額薬剤問題を筆頭に薬剤費抑制の風が強まるばかりだ。ホームズはこうした状況について、財務省が薬剤費抑制に本腰を入れたと推理した。その裏付けとなるのが、OECDデータだった。GDPに占める医療費の割合を調べると、かつて先進国で下位にいた日本が、現在では上位にいることが明らかとなった。それも新薬創出・適応外薬解消等促進加算が試行導入された10年度以降に伸びていた。
ホームズは日本の医療財政問題がかなり深刻だと強調して、腕を組んだ。OECDデータが今や医療費抑制策に対する反論材料ではなく、抑制を正当化する資料に変質したと...
【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬業界の将来を推理している。日本企業は抗生物質バブルで研究開発力を強化しながら、消化器官用薬領域でブロックバスターを生み出した。しかし、最近は日本企業の開発力の評価よりも、高額薬剤問題を筆頭に薬剤費抑制の風が強まるばかりだ。ホームズはこうした状況について、財務省が薬剤費抑制に本腰を入れたと推理した。その裏付けとなるのが、OECDデータだった。GDPに占める医療費の割合を調べると、かつて先進国で下位にいた日本が、現在では上位にいることが明らかとなった。それも新薬創出・適応外薬解消等促進加算が試行導入された10年度以降に伸びていた。
ホームズは日本の医療財政問題がかなり深刻だと強調して、腕を組んだ。OECDデータが今や医療費抑制策に対する反論材料ではなく、抑制を正当化する資料に変質したという
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録