医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

米国の値上げ問題とバイオシミラーの進展

第116回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2016年11月15日号

 16年の世界の医薬品業界の最大の関心事を2つ挙げるとすれば、「米国の大幅値上げや高薬価の問題が世界の医薬品市場に及ぼす影響」と「現在、次々と登場しつつある大型品のバイオシミラーがどこまでブランド品のシェアを侵食して売上げを伸ばせるか」に集約されるだろう。このほかに、「大型品のパテント切れ後をカバーするだけの新製品がない」という問題もあるが、これはブランドメーカーにとっては昔からの研究開発の課題である。  日本を含めて多くの国ではパテント切れ後はすぐに後発品に切り替わったり、スペインや北欧などは薬価が50%に引き下げられるようになり、長期収載品の売上げが急減するようになった。そのため、発売後に売上げが急増する「オプジーボ」のように、今までなかった画期的製品でなければカバーするのがより難しくなった。  C型肝炎薬や一部の抗がん剤を除けば、米国の...  16年の世界の医薬品業界の最大の関心事を2つ挙げるとすれば、「米国の大幅値上げや高薬価の問題が世界の医薬品市場に及ぼす影響」と「現在、次々と登場しつつある大型品のバイオシミラーがどこまでブランド品のシェアを侵食して売上げを伸ばせるか」に集約されるだろう。このほかに、「大型品のパテント切れ後をカバーするだけの新製品がない」という問題もあるが、これはブランドメーカーにとっては昔からの研究開発の課題である。  日本を含めて多くの国ではパテント切れ後はすぐに後発品に切り替わったり、スペインや北欧などは薬価が50%に引き下げられるようになり、長期収載品の売上げが急減するようになった。そのため、発売後に売上げが急増する「オプジーボ」のように、今までなかった画期的製品でなければカバーするのがより難しくなった。  C型肝炎薬や一部の抗がん剤を除けば、米国の医薬

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