薬剤経済学
リツキシマブの15年—正味165億ドルの価値
2016年11月15日号
抗がん剤としての抗CD20抗体「リツキシマブ」(ロシュのリツキサン/マブセラ)は1997年11月、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)と濾胞性リンパ腫(FL)の適応でFDA(米国食品医薬品局)に承認され、2010年には慢性リンパ性白血病(CLL)の適応拡大があった。このモノクローナル抗体を加えると、標準の化学療法に比べて、3適応それぞれの死亡リスクを36%、35%、22%減らし、DLBCL患者の余命を1.1〜1.5年(最頻値1.3〜1.4年)、他のタイプでも約1年加えると報告されている。 分子標的型の抗がん剤の先駆けであるリツキシマブの2016年1〜6月売上高は29.52億ドル。特許保護切れを前に、前年同期比3%の成長を示している。 図はリツキサンの登場がリンパ腫患者に加えた余命総数が年を追って増え(折れ線)、薬剤費も確かに増えはしたが(棒グラフの下の部分)、実現された...
抗がん剤としての抗CD20抗体「リツキシマブ」(ロシュのリツキサン/マブセラ)は1997年11月、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)と濾胞性リンパ腫(FL)の適応でFDA(米国食品医薬品局)に承認され、2010年には慢性リンパ性白血病(CLL)の適応拡大があった。このモノクローナル抗体を加えると、標準の化学療法に比べて、3適応それぞれの死亡リスクを36%、35%、22%減らし、DLBCL患者の余命を1.1〜1.5年(最頻値1.3〜1.4年)、他のタイプでも約1年加えると報告されている。 分子標的型の抗がん剤の先駆けであるリツキシマブの2016年1〜6月売上高は29.52億ドル。特許保護切れを前に、前年同期比3%の成長を示している。 図はリツキサンの登場がリンパ腫患者に加えた余命総数が年を追って増え(折れ線)、薬剤費も確かに増えはしたが(棒グラフの下の部分)、実現された便益
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