海外時報
「価格譲歩」巡り激しい駆け引き
費用抑制のカギはスペシャリティドラッグ
2016年11月15日号
新しい政治環境のもとで薬価批判の逆風を乗り切るため、米国製薬業界は満たされない患者の医療ニーズに応えるイノベーションを体現する産業という基本イメージを強調する。同時に、リスト価格引き上げを誘導しているのは保険会社・薬局給付管理(PBM)が促す価格譲歩であるとの弁明も展開している。これら主張が説得力を持ち、支払い者への批判と“相撃ち”に持ち込めるかどうか。そこに製薬業界の未来がかかっている。
PhRMA(米国研究製薬工業協会)はリスト価格100ドルの製剤の保険支払いは42.3ドル、患者負担は22.4ドルで、残り35.3ドルは価格の譲歩によって消えているとする委託研究(11月1日号参照)の結果を論拠に声を強めている。だが、有力製剤がジェネリック化した薬効群を主とした観察を、スペシャリティドラッグ(SD)の分析として展開できるか、議論がある。
マサチューセッ...
新しい政治環境のもとで薬価批判の逆風を乗り切るため、米国製薬業界は満たされない患者の医療ニーズに応えるイノベーションを体現する産業という基本イメージを強調する。同時に、リスト価格引き上げを誘導しているのは保険会社・薬局給付管理(PBM)が促す価格譲歩であるとの弁明も展開している。これら主張が説得力を持ち、支払い者への批判と“相撃ち”に持ち込めるかどうか。そこに製薬業界の未来がかかっている。
PhRMA(米国研究製薬工業協会)はリスト価格100ドルの製剤の保険支払いは42.3ドル、患者負担は22.4ドルで、残り35.3ドルは価格の譲歩によって消えているとする委託研究(11月1日号参照)の結果を論拠に声を強めている。だが、有力製剤がジェネリック化した薬効群を主とした観察を、スペシャリティドラッグ(SD)の分析として展開できるか、議論がある。
マサチューセッツ
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