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眺望 医薬街道

進まぬ臓器移植医療の問題点

近藤正觀

2016年11月15日号

 10月31日に開催された厚生労働省の疾病対策部会臓器移植委員会で、臓器移植希望者(レシピエント)の選択基準が改正される見通しとなった。10月14日に公表された「移植実施状況等に関する報告書」によれば、9月30日現在で移植希望登録者数は角膜希望を含め、延べ1万5665人に上る。腎移植の登録が1万2373人で最も多く、肝移植が388人、心移植が338人である。 97年に施行された臓器移植法は10年に改正され、脳死を「死」と定義し、本人による意志表示がなくても家族の書面による承諾があれば移植が可能となっている。 移植医療は日本でまだ定着していない。高い費用を募金によって賄い海外に行く重症患者は跡を絶たない。国際移植学会は移植が必要な患者の命は自国で救うという見解だが、日本ではほど遠い段階だ。iPS細胞による再生医療が期待されてはいるが、時間がかかる。だが、臓器移植しか方法...  10月31日に開催された厚生労働省の疾病対策部会臓器移植委員会で、臓器移植希望者(レシピエント)の選択基準が改正される見通しとなった。10月14日に公表された「移植実施状況等に関する報告書」によれば、9月30日現在で移植希望登録者数は角膜希望を含め、延べ1万5665人に上る。腎移植の登録が1万2373人で最も多く、肝移植が388人、心移植が338人である。 97年に施行された臓器移植法は10年に改正され、脳死を「死」と定義し、本人による意志表示がなくても家族の書面による承諾があれば移植が可能となっている。 移植医療は日本でまだ定着していない。高い費用を募金によって賄い海外に行く重症患者は跡を絶たない。国際移植学会は移植が必要な患者の命は自国で救うという見解だが、日本ではほど遠い段階だ。iPS細胞による再生医療が期待されてはいるが、時間がかかる。だが、臓器移植しか方法が

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