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「脳神経回路の『破壊術』」

2016年11月1日号

 脳内に施す手術のひとつに「破壊術」というのがある。何とも物騒な名がついたものだが、その昔パーキンソン病に治療薬がまったくなく、やむなく脳内の病根を直接叩く方法として、頭蓋骨に穴を開け、ピンポイントで電気を流し神経回路を破壊する手段が選ばれた。 しかし、この手術は嚥下障害及び構音障害などの副作用が酷く、患者の苦悩が解消されることはなかった。 そこへ、画期的な薬剤「レボドパ」が開発され、一気に治療手段の主流となった(1960年代)。 だが、さしもの特効薬でも長期に使い続けると妙な現象が発生。つまり、突然薬が効かない時間が出てみたり、面倒な不随意運動が出現したりするようになったのだ。 こうして登場したのが、かつての破壊術の改良型とも言える脳深部刺激療法で、保険適用ともなり、現在よく利用されている。 こちらは脳組織の破壊ではなく刺激で症状をうまく...  脳内に施す手術のひとつに「破壊術」というのがある。何とも物騒な名がついたものだが、その昔パーキンソン病に治療薬がまったくなく、やむなく脳内の病根を直接叩く方法として、頭蓋骨に穴を開け、ピンポイントで電気を流し神経回路を破壊する手段が選ばれた。 しかし、この手術は嚥下障害及び構音障害などの副作用が酷く、患者の苦悩が解消されることはなかった。 そこへ、画期的な薬剤「レボドパ」が開発され、一気に治療手段の主流となった(1960年代)。 だが、さしもの特効薬でも長期に使い続けると妙な現象が発生。つまり、突然薬が効かない時間が出てみたり、面倒な不随意運動が出現したりするようになったのだ。 こうして登場したのが、かつての破壊術の改良型とも言える脳深部刺激療法で、保険適用ともなり、現在よく利用されている。 こちらは脳組織の破壊ではなく刺激で症状をうまくコン

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