間違いだらけのHTA
「安い」英オプジーボの費用対効果
第16回
東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐中
2016年11月1日号
財政影響の議論が白熱する抗PD1抗体「オプジーボ」 (一般名=ニボルマブ)。収載時の適応 (悪性黒色腫)患者数が極めて少なかったこと、適応拡大後(非小細胞肺がん)の患者数がそれに比して大きくなったこと、薬剤自体が高額であること。この3要素に加えて、「保険制度自体が持たなくなる」という指摘が医療者側からも出たことが、「既知」の問題をクローズアップさせる結果となった。
今月初めから話題になっているのが、オプジーボの内外価格差だ。英国での薬価は、40㎎1バイアルで439ポンド。EU離脱によるポンド暴落の影響を除くため、昨年15年1年間の平均為替レート (1ポンド=185.1円)で計算しても1バイアル8.1万円。日本は20㎎で15万円、100㎎で73.0万円だから、確かに高額だ。
英国NICEの資料によると、Checkmate-057試験の結果 (平均投与回数12...
財政影響の議論が白熱する抗PD1抗体「オプジーボ」 (一般名=ニボルマブ)。収載時の適応 (悪性黒色腫)患者数が極めて少なかったこと、適応拡大後(非小細胞肺がん)の患者数がそれに比して大きくなったこと、薬剤自体が高額であること。この3要素に加えて、「保険制度自体が持たなくなる」という指摘が医療者側からも出たことが、「既知」の問題をクローズアップさせる結果となった。
今月初めから話題になっているのが、オプジーボの内外価格差だ。英国での薬価は、40㎎1バイアルで439ポンド。EU離脱によるポンド暴落の影響を除くため、昨年15年1年間の平均為替レート (1ポンド=185.1円)で計算しても1バイアル8.1万円。日本は20㎎で15万円、100㎎で73.0万円だから、確かに高額だ。
英国NICEの資料によると、Checkmate-057試験の結果 (平均投与回数12.6
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