医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

一筆入魂

ニュースの本質を探ると見えるもの

ムードに流されずに多角的に知る

ノンフィクション作家 辰濃哲郎

2016年11月1日号

 考え込んでしまうニュースが2つも飛び込んできた。新聞に決して大きく扱われている問題ではないが、テレビのワイドショーでは大きく取り上げられ、コメンテーターが歯切れよい批判を繰り返している。が、背景を知ると、そう単純な話ではなさそうだ。  ひとつは、青森県黒石市が実施した祭りの写真コンテストで、市長賞に選ばれた作品が、その後に自殺したとみられる少女だったことから、授賞を見送った問題だ。  日本三大流し踊りの「黒石よされ」を写したその写真には、中学2年生の葛西りまさん(当時13歳)の、踊る着物姿が収められている。赤い傘とハチマキ姿ではにかんだように微笑む表情は、健康的で愛くるしい。  その10日後、少女はいじめを苦にした「遺書」をスマホに残し、電車に飛び込んだとみられている。  10月11日、写真コンテストの事務局である黒石観光協会が、この写真を最高賞で...  考え込んでしまうニュースが2つも飛び込んできた。新聞に決して大きく扱われている問題ではないが、テレビのワイドショーでは大きく取り上げられ、コメンテーターが歯切れよい批判を繰り返している。が、背景を知ると、そう単純な話ではなさそうだ。  ひとつは、青森県黒石市が実施した祭りの写真コンテストで、市長賞に選ばれた作品が、その後に自殺したとみられる少女だったことから、授賞を見送った問題だ。  日本三大流し踊りの「黒石よされ」を写したその写真には、中学2年生の葛西りまさん(当時13歳)の、踊る着物姿が収められている。赤い傘とハチマキ姿ではにかんだように微笑む表情は、健康的で愛くるしい。  その10日後、少女はいじめを苦にした「遺書」をスマホに残し、電車に飛び込んだとみられている。  10月11日、写真コンテストの事務局である黒石観光協会が、この写真を最高賞であ

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence