切り札も失った製薬業界 | 医薬経済オンライン

Halmes&Vaccine

切り札も失った製薬業界

第34回　〜長期収載品のあり方〜

コイツ・ドナン

2016年10月15日号

【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬業界の将来を推理している。日本企業は抗生物質バブルで研究開発力を強化しながら、消化器官用薬領域でブロックバスターを生み出した。しかし、この領域もジェネリックに浸食され、厳しい状況が続いている。そのようななか製薬業界が落胆するような出来事が相次いでいる。代表的なのが高額薬剤を巡る問題だ。小野薬品の「オプジーボ」に関しては、特例拡大再算定による期中改定の実施が決まり、さらに最適使用推進ガイドラインで保険適用の対象が絞り込まれることになった。ホームズは高額薬剤を狙い撃ちにして、医療保険のルールがなし崩しになっていく現状を憂いている。　ホームズはため息をついた。薬祖神に参拝しても、現状は何も変わらないからだろうか。「ところでホームズ。君はオプジーボを巡る問題として、自由診療と期中改定、最... 【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬業界の将来を推理している。日本企業は抗生物質バブルで研究開発力を強化しながら、消化器官用薬領域でブロックバスターを生み出した。しかし、この領域もジェネリックに浸食され、厳しい状況が続いている。そのようななか製薬業界が落胆するような出来事が相次いでいる。代表的なのが高額薬剤を巡る問題だ。小野薬品の「オプジーボ」に関しては、特例拡大再算定による期中改定の実施が決まり、さらに最適使用推進ガイドラインで保険適用の対象が絞り込まれることになった。ホームズは高額薬剤を狙い撃ちにして、医療保険のルールがなし崩しになっていく現状を憂いている。　ホームズはため息をついた。薬祖神に参拝しても、現状は何も変わらないからだろうか。「ところでホームズ。君はオプジーボを巡る問題として、自由診療と期中改定、最適

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