医薬経済オンライン

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また組織防衛に走る厚労省と業界団体

「薬用せっけん」殺菌成分禁止の対応でも本領発揮

2016年10月15日号

 日本の官僚組織と言えば財務省を筆頭に今なお「無誤謬主義」を掲げていることで知られる。自分たちの振る舞いには誤りはないと喧伝するとともに、反駁する意見や代案に対してはまず耳を貸さない。余計な情報もできるだけ出さないようにする。なぜなら、無誤謬性への固執と外部に対する軽視は、官僚システムを堅持していくうえでの要であり、官僚自身のアイデンティティーでもあるからだ。  国民のほうも、「エリートである官僚は失敗をしない」という前提のもと、国家や社会の基本的な政策を丸投げしてきた。大方の人間は、それでぬるま湯のような思考停止に浸れたし、丸投げされた側は自由裁量で何でもできた。  この不健全な共犯関係は、戦後の復興からバブル経済期辺りまでは曲がりなりにも機能したと思われる。だが、変化の速い現代においては、昨今の日銀の金融政策決定を例に挙げるまでもなく...  日本の官僚組織と言えば財務省を筆頭に今なお「無誤謬主義」を掲げていることで知られる。自分たちの振る舞いには誤りはないと喧伝するとともに、反駁する意見や代案に対してはまず耳を貸さない。余計な情報もできるだけ出さないようにする。なぜなら、無誤謬性への固執と外部に対する軽視は、官僚システムを堅持していくうえでの要であり、官僚自身のアイデンティティーでもあるからだ。  国民のほうも、「エリートである官僚は失敗をしない」という前提のもと、国家や社会の基本的な政策を丸投げしてきた。大方の人間は、それでぬるま湯のような思考停止に浸れたし、丸投げされた側は自由裁量で何でもできた。  この不健全な共犯関係は、戦後の復興からバブル経済期辺りまでは曲がりなりにも機能したと思われる。だが、変化の速い現代においては、昨今の日銀の金融政策決定を例に挙げるまでもなく、

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