医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

バイオシミラーでパテントクリフをカバーできるか

第115回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2016年10月15日号

 15年の世界の医薬品売上高が200億ドルを超える大手11社のうち、パテントクリフの影響が現在最も大きいのは世界9位のアストラゼネカだ。14年の売上高は265億ドルあったが、16年上半期はその44%の117億ドルで、「クレストール」と「ネキシウム」の特許切れにより、年間では220億ドルを超えられるかどうかという状況で、2年前の14年比で減収幅は40億ドルを超える可能性がある。そのうち米国は11年に131億ドル、14年に101億ドルあったが、16年は80億ドル程度まで減少する見込みだ。5年で▲39%の売上げ減は大きい。  アストラゼネカはがん免疫療法薬を含めて抗がん剤に力を入れていることもあり、16年上半期の研究開発費は売上高の25%を超える29.5億ドルを投じている。大型品が急減すれば、利益率は低下してキャッシュフローも減少する。上半期の税引前利益率は5.9%にとどまり、世界的医薬品大手として...  15年の世界の医薬品売上高が200億ドルを超える大手11社のうち、パテントクリフの影響が現在最も大きいのは世界9位のアストラゼネカだ。14年の売上高は265億ドルあったが、16年上半期はその44%の117億ドルで、「クレストール」と「ネキシウム」の特許切れにより、年間では220億ドルを超えられるかどうかという状況で、2年前の14年比で減収幅は40億ドルを超える可能性がある。そのうち米国は11年に131億ドル、14年に101億ドルあったが、16年は80億ドル程度まで減少する見込みだ。5年で▲39%の売上げ減は大きい。  アストラゼネカはがん免疫療法薬を含めて抗がん剤に力を入れていることもあり、16年上半期の研究開発費は売上高の25%を超える29.5億ドルを投じている。大型品が急減すれば、利益率は低下してキャッシュフローも減少する。上半期の税引前利益率は5.9%にとどまり、世界的医薬品大手としては

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