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海外時報

止まない高薬価批判の逆風

世論の突き上げも、実効的な政策はあるのか

2016年10月15日号

 世界の製薬業界の繁栄を支えてきた米国医薬品市場にも、前途が危ぶまれる状況がこれまで何度かあった。例えば、カナダの安価な薬剤輸入を認めて負担軽減を図る超党派運動に続いて、06年の中間選挙でメディケア薬剤給付の政府価格交渉権を打ち出した民主党が議会多数派を奪回した。しかし、こうした動きも結局、製薬業界と蜜月だった当時の共和党ブッシュ政権の前に、なす術もなかった。  バイオテック産業の業界団体BIOのジム・グリーンウッド代表は、かつてない圧力、業界行動への検証と現状を結び付ける。だが、現在の政治状況で実行可能な政策はあるのか、という観点から考えると、今回もポスト・オバマで何かが始まる機運は低い。 「州の公的制度で購入する薬剤は退役軍人庁購入価格を上限にする」というカリフォルニア州の住民投票は、8600万ドルを投じて反対してきた製薬業界の敗色が濃厚だ...  世界の製薬業界の繁栄を支えてきた米国医薬品市場にも、前途が危ぶまれる状況がこれまで何度かあった。例えば、カナダの安価な薬剤輸入を認めて負担軽減を図る超党派運動に続いて、06年の中間選挙でメディケア薬剤給付の政府価格交渉権を打ち出した民主党が議会多数派を奪回した。しかし、こうした動きも結局、製薬業界と蜜月だった当時の共和党ブッシュ政権の前に、なす術もなかった。  バイオテック産業の業界団体BIOのジム・グリーンウッド代表は、かつてない圧力、業界行動への検証と現状を結び付ける。だが、現在の政治状況で実行可能な政策はあるのか、という観点から考えると、今回もポスト・オバマで何かが始まる機運は低い。 「州の公的制度で購入する薬剤は退役軍人庁購入価格を上限にする」というカリフォルニア州の住民投票は、8600万ドルを投じて反対してきた製薬業界の敗色が濃厚だ。

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