審査建言
患者のための医薬品リスクコミュニケーションのあり方
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2016年10月15日号
日本では薬害事件などを除いて、医薬品の最終的なユーザーであるはずの患者の存在が前面に出ることは少ない。医薬品の開発や審査、安全対策、情報提供などで、患者中心と言われながらも、実体としてはあまり重視されることはない。一部の患者団体などが行政のアリバイづくり的に参加を求められることはあるが、主体的な役割を期待されているようには思えない。
それに対し、欧米では近年とくに、患者のニーズや、患者の立場を考えた医薬品の有効性や安全性評価を重視した医薬品開発、市販後のリスクやベネフィット評価、患者が理解しやすい説明文書の工夫、さらには、HTA(医療技術評価)におけるベネフィット評価への患者の参加など、患者中心の考え方の実現に向けたさまざまな努力がなされている。
医薬品の有効性と安全性を確保するためには、医療関係者のみならず、患者の服薬段階における...
日本では薬害事件などを除いて、医薬品の最終的なユーザーであるはずの患者の存在が前面に出ることは少ない。医薬品の開発や審査、安全対策、情報提供などで、患者中心と言われながらも、実体としてはあまり重視されることはない。一部の患者団体などが行政のアリバイづくり的に参加を求められることはあるが、主体的な役割を期待されているようには思えない。
それに対し、欧米では近年とくに、患者のニーズや、患者の立場を考えた医薬品の有効性や安全性評価を重視した医薬品開発、市販後のリスクやベネフィット評価、患者が理解しやすい説明文書の工夫、さらには、HTA(医療技術評価)におけるベネフィット評価への患者の参加など、患者中心の考え方の実現に向けたさまざまな努力がなされている。
医薬品の有効性と安全性を確保するためには、医療関係者のみならず、患者の服薬段階における適
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