医薬経済オンライン

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卸の競争本能を刺激する「不安要素」

未妥結減算「二期目」の価格交渉がヤマ場に

2016年9月1日号

 16年度診療報酬改定を経た17年3月期第1四半期決算では、医薬品卸と調剤薬局チェーンの“明暗”が分かれた。卸は全体的に利益に積み上げ、反対に報酬に切り込まれた調剤薬局チェーンは、軒並み利益悪化に陥った。  前年比較の数値でしかないが、利益悪化の調剤薬局に「卸はウチらよりも儲かっている」と思わせるには充分過ぎる情報だ。卸がいくら通期業績で「営業減益」の姿を示したとしても、割り切って受け止めることはできない。赤字続きの医療機関も同様だ。 「確実に薬への価格圧力が強まってきている」  そんなムードを察して卸側は、今後本格化する価格交渉に際して、気を引き締めている。  第1四半期(6月末)の卸の価格妥結率は、概ね2割程度しかなくて、8割が「未妥結」。決算は、各社の方針に沿って「暫定価格」を当て込んで「お化粧」した状態だ。ちなみにスズケンは、「うちは得意先の要...  16年度診療報酬改定を経た17年3月期第1四半期決算では、医薬品卸と調剤薬局チェーンの“明暗”が分かれた。卸は全体的に利益に積み上げ、反対に報酬に切り込まれた調剤薬局チェーンは、軒並み利益悪化に陥った。  前年比較の数値でしかないが、利益悪化の調剤薬局に「卸はウチらよりも儲かっている」と思わせるには充分過ぎる情報だ。卸がいくら通期業績で「営業減益」の姿を示したとしても、割り切って受け止めることはできない。赤字続きの医療機関も同様だ。 「確実に薬への価格圧力が強まってきている」  そんなムードを察して卸側は、今後本格化する価格交渉に際して、気を引き締めている。  第1四半期(6月末)の卸の価格妥結率は、概ね2割程度しかなくて、8割が「未妥結」。決算は、各社の方針に沿って「暫定価格」を当て込んで「お化粧」した状態だ。ちなみにスズケンは、「うちは得意先の要望

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