海外時報
遺伝子療法の商業化とイタリア当局の功罪
問われる薬剤療法の経済効率
2016年9月1日号
先進国で2番目となる遺伝子療法「ストリムベリス」の安全性、有効性が認められて、ミラノのサン・ラファエロ病院でEU加盟国の重症複合免疫不全症患者に提供されることになり、イタリア医薬品局(AIFA)はいち早く支払い条件を定めた。このことは後のち、最先端療法の商業化に意味をもってくるかもしれない。
アデノシン・デアミナーゼ欠損症の子供の欠陥遺伝子を修復して体内に戻すこの「医薬品」は、感染症と戦う力がなく平均2年に過ぎなかった患者の余命を、オープン・ラベルの臨床試験では7年を経て、12人全員が生存と免疫機能の再構築効果を報告している。4月初めに欧州医薬品庁(EMA)の諮問委員会が推奨、5月末に欧州委員会(EC)が承認したが、EU各国に先駆けて決めたイタリアの国営医療サービス(NHS)の支払いは59.4万ユーロ(66.6万ドル)と、アナリストを驚かす水準にな...
先進国で2番目となる遺伝子療法「ストリムベリス」の安全性、有効性が認められて、ミラノのサン・ラファエロ病院でEU加盟国の重症複合免疫不全症患者に提供されることになり、イタリア医薬品局(AIFA)はいち早く支払い条件を定めた。このことは後のち、最先端療法の商業化に意味をもってくるかもしれない。
アデノシン・デアミナーゼ欠損症の子供の欠陥遺伝子を修復して体内に戻すこの「医薬品」は、感染症と戦う力がなく平均2年に過ぎなかった患者の余命を、オープン・ラベルの臨床試験では7年を経て、12人全員が生存と免疫機能の再構築効果を報告している。4月初めに欧州医薬品庁(EMA)の諮問委員会が推奨、5月末に欧州委員会(EC)が承認したが、EU各国に先駆けて決めたイタリアの国営医療サービス(NHS)の支払いは59.4万ユーロ(66.6万ドル)と、アナリストを驚かす水準になっ
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