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オプジーボ「まな板の鯉」の命運

「期中改定」論で問われる業界見識

(株)薬新 井高恭彦

2016年8月15日号

 16年4月の薬価改定を終え、17年4月に予定されていた消費税増税も再延期となったが、薬価を巡る論議は止むことなく続いている。「期中改定」という新たな難問が、製薬業界に重くのしかかってきた。 「期中改定」。薬価は2年に1度、診療報酬と同時に改定しているが、次の改定を迎える前、すなわち現行薬価が機能している「期中」であっても構わず対象品の薬価を「改定」することを意味する。医療保険財政を揺るがす「高額薬剤」について「何らかの新たな対応策が必要だ」という声が強まるなか、選択肢の1つとして中央社会保険医療協議会論議のメニューに載った。  ご承知のとおり、議論のきっかけは小野薬品の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」。悪性黒色腫の治療薬として世に出たが、非小細胞肺がんの適応追加後に急激に売り上げを伸ばし、17年3月期決算では、前期(212億円)の約6倍に当たる...  16年4月の薬価改定を終え、17年4月に予定されていた消費税増税も再延期となったが、薬価を巡る論議は止むことなく続いている。「期中改定」という新たな難問が、製薬業界に重くのしかかってきた。 「期中改定」。薬価は2年に1度、診療報酬と同時に改定しているが、次の改定を迎える前、すなわち現行薬価が機能している「期中」であっても構わず対象品の薬価を「改定」することを意味する。医療保険財政を揺るがす「高額薬剤」について「何らかの新たな対応策が必要だ」という声が強まるなか、選択肢の1つとして中央社会保険医療協議会論議のメニューに載った。  ご承知のとおり、議論のきっかけは小野薬品の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」。悪性黒色腫の治療薬として世に出たが、非小細胞肺がんの適応追加後に急激に売り上げを伸ばし、17年3月期決算では、前期(212億円)の約6倍に当たる126

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