読む医療—医師が書いた本の斜め読み—
難解で複雑な「ヒエラルキー」
第55回
鍛冶孝雄
2016年8月15日号
何度か書いてきたが、読書子である私は西日本の小都市で育った。自治体そのものは「市」だったが、育った集落は中心部から外れた漁師町で、どれだけ思い出しても、「町育ち」という感覚はない。当然ながら、時代を反映してそういう集落でも子どもの数は多く、小中学校のクラスは常に50人以上がクラスメートとして存在したが、大半が漁業、農業など1次産業の家の子どもだった。
高校は街場に集まっており、クラスメートには繁華街で商売を営む家や、公務員、大手企業の営業所、金融機関などで働く家庭の子弟が増えた。彼らとは、そこで初めて交わることになった。
小中学校時代は当然としても、高校の同級生を思い出しても、医師の子どもには会ったことがない。今回取り上げた本を読み終えて、最初に気付いたのは「そういえば、医者の息子や娘に会ったことはなかったな...
何度か書いてきたが、読書子である私は西日本の小都市で育った。自治体そのものは「市」だったが、育った集落は中心部から外れた漁師町で、どれだけ思い出しても、「町育ち」という感覚はない。当然ながら、時代を反映してそういう集落でも子どもの数は多く、小中学校のクラスは常に50人以上がクラスメートとして存在したが、大半が漁業、農業など1次産業の家の子どもだった。
高校は街場に集まっており、クラスメートには繁華街で商売を営む家や、公務員、大手企業の営業所、金融機関などで働く家庭の子弟が増えた。彼らとは、そこで初めて交わることになった。
小中学校時代は当然としても、高校の同級生を思い出しても、医師の子どもには会ったことがない。今回取り上げた本を読み終えて、最初に気付いたのは「そういえば、医者の息子や娘に会ったことはなかったな」
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