医薬経済オンライン

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「神風」だけではない地殻変動の1年

全国卸4社の決算から見えるもの

2016年8月1日号

 全国展開する医薬品卸4社の16年3月期の決算を総括してみると、C型肝炎治療薬による影響などから、この時期の国内医療用医薬品市場の成長率は前期比8.3%増となった。薬価改定や後発品の使用促進に苦しんでいる近年から考えると、稀にみる大幅な市場成長率である。  その結果、少なくともここ10年ほどの、医薬品卸の現状からは考えられなかったことが起こった。  まずは東邦ホールディングスの連結営業利益率が2.19%まで上昇し、15年3月期でトップを維持していたアルフレッサHDの利益率を上回った(表1)。営業利益率2%というのも近年ではお目にかからない数値だ。  とは言っても、アルフレッサHDは取引先との価格交渉など地道なオペレーション能力の改善により、利益は大幅に上向いた。また、業績が芳しくないと言われ続けてきたスズケンも回復した。メディパルHDも業績は伸ばしているが...  全国展開する医薬品卸4社の16年3月期の決算を総括してみると、C型肝炎治療薬による影響などから、この時期の国内医療用医薬品市場の成長率は前期比8.3%増となった。薬価改定や後発品の使用促進に苦しんでいる近年から考えると、稀にみる大幅な市場成長率である。  その結果、少なくともここ10年ほどの、医薬品卸の現状からは考えられなかったことが起こった。  まずは東邦ホールディングスの連結営業利益率が2.19%まで上昇し、15年3月期でトップを維持していたアルフレッサHDの利益率を上回った(表1)。営業利益率2%というのも近年ではお目にかからない数値だ。  とは言っても、アルフレッサHDは取引先との価格交渉など地道なオペレーション能力の改善により、利益は大幅に上向いた。また、業績が芳しくないと言われ続けてきたスズケンも回復した。メディパルHDも業績は伸ばしているが、最

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