医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

長期政権、「権腐十年」の副作用

結果的に「見える化」が近道に

2016年8月1日号

 中国の古いことわざに「花無十日紅 権不十年久」というものがある。「美しい花も10日もすれば色褪せる。権力を誇る者も10年と続かない」といった意味とされ、これが「権腐十年」へと転じて21世紀の今日にも通じる戒めの言葉となっている。もっとも、東芝のように歴代社長の任期がわずか4年という組織でも不正に走った例があるので、時間と腐敗との関係は必ずしも正比例ではない。  創業家やオーナー家が強い存在感を持ち、長期政権となる企業が多い製薬業界では、この「権腐10年」への対応は古くて新しい課題である。それは必ずしも組織の腐敗だけを想定したものでなく、創業家やオーナー家、中興の祖などと呼ばれる実力経営者に周囲が過剰に忖度した結果、ほどなく経営の健全性や柔軟性を欠く状態に陥るというケースも含まれている。  理想論の立場から述べれば、経営がこうした動脈硬化や壊死に...  中国の古いことわざに「花無十日紅 権不十年久」というものがある。「美しい花も10日もすれば色褪せる。権力を誇る者も10年と続かない」といった意味とされ、これが「権腐十年」へと転じて21世紀の今日にも通じる戒めの言葉となっている。もっとも、東芝のように歴代社長の任期がわずか4年という組織でも不正に走った例があるので、時間と腐敗との関係は必ずしも正比例ではない。  創業家やオーナー家が強い存在感を持ち、長期政権となる企業が多い製薬業界では、この「権腐10年」への対応は古くて新しい課題である。それは必ずしも組織の腐敗だけを想定したものでなく、創業家やオーナー家、中興の祖などと呼ばれる実力経営者に周囲が過剰に忖度した結果、ほどなく経営の健全性や柔軟性を欠く状態に陥るというケースも含まれている。  理想論の立場から述べれば、経営がこうした動脈硬化や壊死に至る

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence