医薬経済オンライン

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眺望「医薬街道」

2割窓口負担の「継続延長」が必須

近藤正觀

2016年8月1日号

 7月14日、厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会が開催されたが、議論からは医療を巡る負担と給付の将来バランスを取りたい意図が垣間見える。団塊の世代が鬼籍に入るまでの今後数十年間の医療資源をどう賄うか、大きな課題だ。 14年度の国民医療費は40.8兆円で増大の一途を辿る。後期高齢者に約15兆円(37%)、前期高齢者に7兆円(17%)費やされ、全体の54%を占めている。75歳以上の1人当たり年間医療費は約92万円で、前期高齢者は56万円だ。よく高齢者の医療費は若人の5倍かかっていると言われる。人口高齢化は世界の趨勢である。トップランナーである日本がこの問題をどのように解決しようとするのか、世界は注意深く見ている。 医療費は大きくは3つの財源しかない。保険料、窓口負担、国庫補助(税金)である。窓口負担は3割負担が多くを占めるが、実際の患者負担は医療費の15%前後に抑え...  7月14日、厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会が開催されたが、議論からは医療を巡る負担と給付の将来バランスを取りたい意図が垣間見える。団塊の世代が鬼籍に入るまでの今後数十年間の医療資源をどう賄うか、大きな課題だ。 14年度の国民医療費は40.8兆円で増大の一途を辿る。後期高齢者に約15兆円(37%)、前期高齢者に7兆円(17%)費やされ、全体の54%を占めている。75歳以上の1人当たり年間医療費は約92万円で、前期高齢者は56万円だ。よく高齢者の医療費は若人の5倍かかっていると言われる。人口高齢化は世界の趨勢である。トップランナーである日本がこの問題をどのように解決しようとするのか、世界は注意深く見ている。 医療費は大きくは3つの財源しかない。保険料、窓口負担、国庫補助(税金)である。窓口負担は3割負担が多くを占めるが、実際の患者負担は医療費の15%前後に抑えられ

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