賛否両論
ジャーナリスト出身の新知事
2016年8月1日号
業界紙記者として駆け出しの頃、主に厚生省と国会を担当していた。ところが、当時勤めていた会社のベテラン記者が急に辞めたため、経験の浅い私が記者クラブのキャップを務めることになった。正直「やれやれ」という感じで、荷が重かった。スクープどころか、1面の記事を割り当てることすら苦労した。振り返れば、頭と身体と想いが空回りしていたのかもしれない。精一杯背伸びして、ほかの記者たちに舐められまいと虚勢を張っていた。 ある日、いつものように国会を回りクラブに戻ると、ロートル記者たちがビール片手にソファーで談笑していた。ベテランと呼ばれる記者は、記事も書かずにクダばかり巻いている。20歳代の私は「フンッ」と舌打ちして、原稿を書こうと自席に向かった。そのときだった。点いていたテレビにくぎ付けになった。そして、思わず苦笑いしてしまった。 遡って、クラブに戻る数...
業界紙記者として駆け出しの頃、主に厚生省と国会を担当していた。ところが、当時勤めていた会社のベテラン記者が急に辞めたため、経験の浅い私が記者クラブのキャップを務めることになった。正直「やれやれ」という感じで、荷が重かった。スクープどころか、1面の記事を割り当てることすら苦労した。振り返れば、頭と身体と想いが空回りしていたのかもしれない。精一杯背伸びして、ほかの記者たちに舐められまいと虚勢を張っていた。 ある日、いつものように国会を回りクラブに戻ると、ロートル記者たちがビール片手にソファーで談笑していた。ベテランと呼ばれる記者は、記事も書かずにクダばかり巻いている。20歳代の私は「フンッ」と舌打ちして、原稿を書こうと自席に向かった。そのときだった。点いていたテレビにくぎ付けになった。そして、思わず苦笑いしてしまった。 遡って、クラブに戻る数時
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