Halmes&Vaccine
切り札も失った製薬業界
第28回 〜抗潰瘍剤が売れるわけ〜
コイツ・ドナン
2016年7月15日号
【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬産業の将来を占っている。日本の製薬産業は抗生物質の開発と販売で成長したが、ホームズは消化器官用薬、なかでも抗潰瘍剤ではトップクラスの製品を開発していたと説明する。すでにジェネリックが数多く参入している抗潰瘍剤市場にまだ新薬が登場しているうえに、1000億円近い売上高を誇る製品もある。過去の栄光が影響しているとホームズは推理しているが、どうやらそれだけではなさそうだ。
私は感心した。ホームズの言うように日本発のグローバルブロックバスターを紐解けば、抗潰瘍剤が複数出てくる。「ガスター」や「タケプロン」、「パリエット」(いずれも国内製品名)……。確かに経営の屋台骨となるものだった。
「ホームズ。この話は『日本発のブロックバスターとは何か』という方向に展開するのかな」
「いや、もう...
【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬産業の将来を占っている。日本の製薬産業は抗生物質の開発と販売で成長したが、ホームズは消化器官用薬、なかでも抗潰瘍剤ではトップクラスの製品を開発していたと説明する。すでにジェネリックが数多く参入している抗潰瘍剤市場にまだ新薬が登場しているうえに、1000億円近い売上高を誇る製品もある。過去の栄光が影響しているとホームズは推理しているが、どうやらそれだけではなさそうだ。
私は感心した。ホームズの言うように日本発のグローバルブロックバスターを紐解けば、抗潰瘍剤が複数出てくる。「ガスター」や「タケプロン」、「パリエット」(いずれも国内製品名)……。確かに経営の屋台骨となるものだった。
「ホームズ。この話は『日本発のブロックバスターとは何か』という方向に展開するのかな」
「いや、もう少し
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