医薬経済オンライン

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転換期を迎えた「製造受託」

成長のカギは「開発力」と「提案力」

(株)薬新 井高恭彦

2016年7月15日号

 国内で医薬品製造受託企業(CMO)が存在感を増している。  かつて日本の医薬品は承認を取得した企業が製造するのが原則で、外部への委託はあくまで製造工程の一部(部分委託)しか認められていなかった。05年4月の薬事法改正で、全製造工程の委託(完全委託)が認められ、製造受託ビジネスが一気に開花した。あれから10年。製造受託市場は毎年5〜10%程度伸張し、今や3000億円弱に成長。国内医薬品生産量の約30%をCMOが請け負っていると言われる。ただ、CMO各社は今後の行く末を楽観視していない。受託の柱である長期収載品市場が縮小、代わりに後発品の受託が増えても厳しいコスト抑制に晒され、大きな収益は見込めないと考えているからだ。 「製造受託は伸びている、伸びているとよく言われるが、ここ数年、マーケットはそんなに大きく伸びていない。ヘタすると、今後は下がっていくかも...  国内で医薬品製造受託企業(CMO)が存在感を増している。  かつて日本の医薬品は承認を取得した企業が製造するのが原則で、外部への委託はあくまで製造工程の一部(部分委託)しか認められていなかった。05年4月の薬事法改正で、全製造工程の委託(完全委託)が認められ、製造受託ビジネスが一気に開花した。あれから10年。製造受託市場は毎年5〜10%程度伸張し、今や3000億円弱に成長。国内医薬品生産量の約30%をCMOが請け負っていると言われる。ただ、CMO各社は今後の行く末を楽観視していない。受託の柱である長期収載品市場が縮小、代わりに後発品の受託が増えても厳しいコスト抑制に晒され、大きな収益は見込めないと考えているからだ。 「製造受託は伸びている、伸びているとよく言われるが、ここ数年、マーケットはそんなに大きく伸びていない。ヘタすると、今後は下がっていくかもし

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