「不正のデパート」三菱グループ
重工、自動車、銀行そして製薬の行儀の悪さ
2016年7月15日号
今年上期を彩った国内実業界の様々な出来事のなかで、誰に聞いても筆頭格のビッグイシューに挙げそうなのは恐らく2つ。セブン&アイホールディングスに君臨した鈴木敏文前会長の“逆ギレ辞任”と、三菱自動車による3度目を数えた不正の発覚であろう。
このうちセブン&アイのほうは、曲がりなりにも「第三者的な」企業統治のフェールセーフ機能が働き、実力会長の暴走にブレーキを掛けることに成功した。だが、三菱自動車は組織ぐるみの隠蔽にまたもや走り、世間の厳しい批判を浴びた末にルノー・日産グループの軍門に下るという自滅の道を歩んだ。奇しくも双方の出来事は、今日求められる企業統治というものが従来の延長線上の発想、もしくは身内の論理を優先してはもはや成り立たないという事実を広く知らしめるケースになった。
製薬業界に身を置く読者諸氏であれば、血液製剤の不正製造に長年に...
今年上期を彩った国内実業界の様々な出来事のなかで、誰に聞いても筆頭格のビッグイシューに挙げそうなのは恐らく2つ。セブン&アイホールディングスに君臨した鈴木敏文前会長の“逆ギレ辞任”と、三菱自動車による3度目を数えた不正の発覚であろう。
このうちセブン&アイのほうは、曲がりなりにも「第三者的な」企業統治のフェールセーフ機能が働き、実力会長の暴走にブレーキを掛けることに成功した。だが、三菱自動車は組織ぐるみの隠蔽にまたもや走り、世間の厳しい批判を浴びた末にルノー・日産グループの軍門に下るという自滅の道を歩んだ。奇しくも双方の出来事は、今日求められる企業統治というものが従来の延長線上の発想、もしくは身内の論理を優先してはもはや成り立たないという事実を広く知らしめるケースになった。
製薬業界に身を置く読者諸氏であれば、血液製剤の不正製造に長年にわ
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