海外時報
競合薬参入が価格抑制効果にならない経口抗がん剤
幕切れを迎えたグリベック③
2016年7月15日号
「グリベック」(イマチニブ)は適応拡大と予後改善=服用期間の延長という臨床的な成功を通じて対象患者数を増やしてきた。同時に、米国価格を急ピッチで釣り上げ、既存療法の治療費に対する懸念の象徴になった。発売当時のノバルティスCEOダニエル・バセラは「患者数が増えれば引き下げることも(あり得る)」と語っていたにもかかわらず、だ。
MDアンダーソンがんセンターの研究によると、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)は診断後6年だった慢性骨髄性白血病(CML)の平均余命を一気に22年まで伸ばした。10万人に1人強の新規診断率は変わらないから、米国の患者数は余命追加と人口増によって増え続ける。00年の2.5万人が10年には7万人になり、20年は11万人、50年に18万人まで増えてようやくプラトーを迎える(キャンサー12年6月)。
キャロライン・ベネット(ワシントン大学薬学校)ら...
「グリベック」(イマチニブ)は適応拡大と予後改善=服用期間の延長という臨床的な成功を通じて対象患者数を増やしてきた。同時に、米国価格を急ピッチで釣り上げ、既存療法の治療費に対する懸念の象徴になった。発売当時のノバルティスCEOダニエル・バセラは「患者数が増えれば引き下げることも(あり得る)」と語っていたにもかかわらず、だ。
MDアンダーソンがんセンターの研究によると、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)は診断後6年だった慢性骨髄性白血病(CML)の平均余命を一気に22年まで伸ばした。10万人に1人強の新規診断率は変わらないから、米国の患者数は余命追加と人口増によって増え続ける。00年の2.5万人が10年には7万人になり、20年は11万人、50年に18万人まで増えてようやくプラトーを迎える(キャンサー12年6月)。
キャロライン・ベネット(ワシントン大学薬学校)らは、
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