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技術革新と製薬企業の明日

日米でiPS細胞実用化競争

第70回 戦略の違いは今後にどう影響するか

生島准

2016年7月15日号

 ついに日米でiPS細胞実用化の競争の号砲が轟き、基礎研究から、再生医療の商業化競争へと中心が移った。14年の再生医療新法と薬事法改正で見事に“再生医療実用化天国”として国際的に注目を集め、国内外の企業の参入や投資誘導に成功した日本だが、実態はまだ“再生医療ブーム”にとどまっている。日本が果たしてiPS細胞の再生医療の実用化でもリードできるか、大きな試金石を迎えた。 16年6月25日、米国立衛生研究所(NIH)が近くクリニカルグレード(臨床治験や臨床研究に使用可能)のヒトiPS細胞を供給すると発表した。一方、京都大学iPS細胞研究所は15年8月にクリニカルグレードのヒトiPS細胞(iPS細胞ストック)の供給を開始した。その差はわずか1年だ。どちらが国際的なデファクトスタンダードを握るか。 手に汗握る競争が始まった。米国は胚性幹細胞(ES細胞)が研究開発...  ついに日米でiPS細胞実用化の競争の号砲が轟き、基礎研究から、再生医療の商業化競争へと中心が移った。14年の再生医療新法と薬事法改正で見事に“再生医療実用化天国”として国際的に注目を集め、国内外の企業の参入や投資誘導に成功した日本だが、実態はまだ“再生医療ブーム”にとどまっている。日本が果たしてiPS細胞の再生医療の実用化でもリードできるか、大きな試金石を迎えた。 16年6月25日、米国立衛生研究所(NIH)が近くクリニカルグレード(臨床治験や臨床研究に使用可能)のヒトiPS細胞を供給すると発表した。一方、京都大学iPS細胞研究所は15年8月にクリニカルグレードのヒトiPS細胞(iPS細胞ストック)の供給を開始した。その差はわずか1年だ。どちらが国際的なデファクトスタンダードを握るか。 手に汗握る競争が始まった。米国は胚性幹細胞(ES細胞)が研究開発の

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