医薬経済オンライン

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現場が望む社会保障制度

障害者差別解消法を考える

第14回

東京財団研究員兼政策プロデューサー 三原 岳

2016年7月1日号

『Listen』という映画をご存じだろうか。音声はまったくなく、1時間弱にわたって聴覚障害者たちが手話とダンスで「音楽」を表現する特徴的な映画である。私のように手話を解さず、リズム感のない人間にはわからない場面が多々あった。  ただ、ひとつわかったことがある。「私が映画を観る際、いかに音声に頼っているか」という点である。通常の映画だと、音楽が変わったり、登場人物の声が大きくなったりすることで、大事な場面が来たことに気付くが、この映画では何も聞こえない。しかし、映画に登場する聴覚障害の出演者たちは楽しそうに手や指の動き、顔の表情で音楽を奏でている。この瞬間、私は「音声情報でコミュニケーションを取る世界」では多数だが、『Listen』のような手話がメインの世界では少数に属していることに気付かされた。  今年4月に施行された「障害... 『Listen』という映画をご存じだろうか。音声はまったくなく、1時間弱にわたって聴覚障害者たちが手話とダンスで「音楽」を表現する特徴的な映画である。私のように手話を解さず、リズム感のない人間にはわからない場面が多々あった。  ただ、ひとつわかったことがある。「私が映画を観る際、いかに音声に頼っているか」という点である。通常の映画だと、音楽が変わったり、登場人物の声が大きくなったりすることで、大事な場面が来たことに気付くが、この映画では何も聞こえない。しかし、映画に登場する聴覚障害の出演者たちは楽しそうに手や指の動き、顔の表情で音楽を奏でている。この瞬間、私は「音声情報でコミュニケーションを取る世界」では多数だが、『Listen』のような手話がメインの世界では少数に属していることに気付かされた。  今年4月に施行された「障害者差

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