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薬剤経済学

ジェネリック・スタチンをどこまで活用?(前)

2016年6月15日号

 2013年、米国心臓病学会(ACC)と米国心臓協会(AHA)は心血管疾患(CVD)の診断のない成人に対する1次予防療法の対象を拡げる脂質管理ガイドラインを策定した。脂質値、糖尿病、末梢血管疾患など従来からの判断指標に10年間にアテローム性心臓血管疾患(ASCVD)を発症する推計リスク7.5%以上を加え、無症状、一般に健康的と見える人もスタチン剤投与の対象とするアプローチ転換を含む指針だった。 脂質低減を第一に据えてきた対応に、計算式があるとはいえ、リスク算定は面倒だ。リスクを過大視して、明快なASCVDリスクがない成人を取り込み、1次予防の対象を4300万人から5600万人に増やす新GLは「不要に薬剤にさらす」結果にならないか、専門医の間で論争になった。 だが、これらは治療の軸になるスタチン剤に対するジェネリック製剤の支配が完了した状況下の話である。 20...  2013年、米国心臓病学会(ACC)と米国心臓協会(AHA)は心血管疾患(CVD)の診断のない成人に対する1次予防療法の対象を拡げる脂質管理ガイドラインを策定した。脂質値、糖尿病、末梢血管疾患など従来からの判断指標に10年間にアテローム性心臓血管疾患(ASCVD)を発症する推計リスク7.5%以上を加え、無症状、一般に健康的と見える人もスタチン剤投与の対象とするアプローチ転換を含む指針だった。 脂質低減を第一に据えてきた対応に、計算式があるとはいえ、リスク算定は面倒だ。リスクを過大視して、明快なASCVDリスクがない成人を取り込み、1次予防の対象を4300万人から5600万人に増やす新GLは「不要に薬剤にさらす」結果にならないか、専門医の間で論争になった。 だが、これらは治療の軸になるスタチン剤に対するジェネリック製剤の支配が完了した状況下の話である。 2014

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