医政羅針盤
消費税増税再延期で厳しさを増す次期同時改定
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2016年6月15日号
安倍晋三首相は6月1日、17年4月に予定されていた消費税率の引き上げを2年半再延期すると表明した。これにより、ただでさえ楽観できないと見込まれていた18年度診療報酬・介護報酬同時改定は、ますます厳しさを増すことになるだろう。
今回の安倍首相の判断は、ある意味で予想できたことである。安倍首相は、伊勢志摩サミットで財政出動の政策協調をぶち上げようとしているのではないか、本心では消費税増税をやりたくないのではないか、といった憶測はかねて広がっていた。日本経済の現状は、増税しさえすればよいといえるほど、盤石な状況にないのは事実である。依然として景気回復の動きは脆弱であり、先行きは不透明だ。それゆえに、財政による景気の下支えも必要であろう。
だが、伊勢志摩サミット以来の安倍首相による説明は、支離滅裂であり、ご都合主義的でしかない。
世界経済にリスク...
安倍晋三首相は6月1日、17年4月に予定されていた消費税率の引き上げを2年半再延期すると表明した。これにより、ただでさえ楽観できないと見込まれていた18年度診療報酬・介護報酬同時改定は、ますます厳しさを増すことになるだろう。
今回の安倍首相の判断は、ある意味で予想できたことである。安倍首相は、伊勢志摩サミットで財政出動の政策協調をぶち上げようとしているのではないか、本心では消費税増税をやりたくないのではないか、といった憶測はかねて広がっていた。日本経済の現状は、増税しさえすればよいといえるほど、盤石な状況にないのは事実である。依然として景気回復の動きは脆弱であり、先行きは不透明だ。それゆえに、財政による景気の下支えも必要であろう。
だが、伊勢志摩サミット以来の安倍首相による説明は、支離滅裂であり、ご都合主義的でしかない。
世界経済にリスクがあ
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