経済記事の読み方
オーバーバンキングは解消するか
地銀再編を歩く〜北海道・東北編
2016年6月15日号
過疎と言えば東北地方のイメージがついて回る。昨年10月に実施した国勢調査では、東北6県のすべてで5年前の調査に比べて人口が減少していることが明らかになり、活力に乏しい地域事情が浮き彫りになった。
人口の減少は預金の流出を生む。地方在住の高齢者が都市部に居住している子どもに資産を相続することで、預金が地方から都市部に移転するからだ。もともと経済基盤が弱いうえに震災復興という大きな課題を抱えるこの地方は、金融再編の波を受ける可能性は高い。
まずは北海道を見てみよう。97年に北海道拓殖銀行が破綻し、道内の勢力図が大きく変化した。拓銀の合併相手は当初、道内ナンバー2だった北海道銀行(預金量4.3兆円・16年3月期末)だったが、道銀も不良債権処理に追われた。漁夫の利を得た北洋銀行(7.8兆円)が拓銀の道内店舗を譲り受け、地域3番手から一気に道内最大手に躍り出...
過疎と言えば東北地方のイメージがついて回る。昨年10月に実施した国勢調査では、東北6県のすべてで5年前の調査に比べて人口が減少していることが明らかになり、活力に乏しい地域事情が浮き彫りになった。
人口の減少は預金の流出を生む。地方在住の高齢者が都市部に居住している子どもに資産を相続することで、預金が地方から都市部に移転するからだ。もともと経済基盤が弱いうえに震災復興という大きな課題を抱えるこの地方は、金融再編の波を受ける可能性は高い。
まずは北海道を見てみよう。97年に北海道拓殖銀行が破綻し、道内の勢力図が大きく変化した。拓銀の合併相手は当初、道内ナンバー2だった北海道銀行(預金量4.3兆円・16年3月期末)だったが、道銀も不良債権処理に追われた。漁夫の利を得た北洋銀行(7.8兆円)が拓銀の道内店舗を譲り受け、地域3番手から一気に道内最大手に躍り出る。
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