切り札も失った製薬業界 | 医薬経済オンライン

HOLMES & VACCINE

切り札も失った製薬業界

第25回　〜日本ローカル〜

コイツ・ドナン

2016年6月1日号

【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬企業の未来を推理している。抗生物質バブルや脳循環代謝改善薬のほとんどが承認を取り消された日本の製薬産業の歴史を振り返りながら、ホームズはＩＣＨ（日米ＥＵ医薬品規制調和国際会議）が日本企業の再編をもたらしたと指摘した。　それから20年が経過し、日本の製薬産業を取り巻く環境は大きく変わった。00年代以降から厳しさを増している薬剤費抑制策、薬事規制などの問題から新薬上市が日本で遅れる状況（ドラッグラグ）が続いたうえに、世界中で製薬企業の再編が起こった。　危機感を深めた日本企業の経営陣も、とにかく売上げを確保し、新薬を出したらその売上げを早期に拡大しなければならなかった。その結果起こったのが、武田薬品の「ブロプレス問題」や立て続けに行政処分となったノバルティスファーマの不祥事だった。　スモ... 【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬企業の未来を推理している。抗生物質バブルや脳循環代謝改善薬のほとんどが承認を取り消された日本の製薬産業の歴史を振り返りながら、ホームズはＩＣＨ（日米ＥＵ医薬品規制調和国際会議）が日本企業の再編をもたらしたと指摘した。　それから20年が経過し、日本の製薬産業を取り巻く環境は大きく変わった。00年代以降から厳しさを増している薬剤費抑制策、薬事規制などの問題から新薬上市が日本で遅れる状況（ドラッグラグ）が続いたうえに、世界中で製薬企業の再編が起こった。　危機感を深めた日本企業の経営陣も、とにかく売上げを確保し、新薬を出したらその売上げを早期に拡大しなければならなかった。その結果起こったのが、武田薬品の「ブロプレス問題」や立て続けに行政処分となったノバルティスファーマの不祥事だった。　スモン事

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