まやかしの「ペット天国」日本
期待の健康関連産業と持て囃される裏で
2016年6月1日号
業績も株価も好調の日本動物高度医療センター 総務省は5月5日の「こどもの日」に合わせ、今年4月1日現在の日本の子どもの数(15歳未満人口)が35年連続で減少し、戦後最低を更新する1605万人にとどまったと発表した。一方、一般社団法人ペットフード協会が毎年集計している全国犬猫飼育実態調査によると、15年10月時点での全国の犬・猫の推定飼育頭数は1979万頭に上った。児童公園などを覗いても、子どもの遊ぶ姿より犬と散歩をする老夫婦のほうが目立つという印象が、実際に数字の上からも証明された格好だ。
もちろんこの1979万頭という数字のなかには野良犬や地域猫はカウントされておらず、小鳥やウサギといった小動物を加えると子どもの数との差はさらに拡大する。すべてが戦争の焼け跡からスタートして70余年、日本は世界でも有数の、アジアではダントツのペット大国となったのだ。
当然なが...
業績も株価も好調の日本動物高度医療センター 総務省は5月5日の「こどもの日」に合わせ、今年4月1日現在の日本の子どもの数(15歳未満人口)が35年連続で減少し、戦後最低を更新する1605万人にとどまったと発表した。一方、一般社団法人ペットフード協会が毎年集計している全国犬猫飼育実態調査によると、15年10月時点での全国の犬・猫の推定飼育頭数は1979万頭に上った。児童公園などを覗いても、子どもの遊ぶ姿より犬と散歩をする老夫婦のほうが目立つという印象が、実際に数字の上からも証明された格好だ。
もちろんこの1979万頭という数字のなかには野良犬や地域猫はカウントされておらず、小鳥やウサギといった小動物を加えると子どもの数との差はさらに拡大する。すべてが戦争の焼け跡からスタートして70余年、日本は世界でも有数の、アジアではダントツのペット大国となったのだ。
当然ながら
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