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医政羅針盤

自民党による厚労省分割提案をめぐって

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2016年6月1日号

 厚生労働省の分割案に注目が集まっている。厚労省がひとつの行政組織として抱えている業務量の多さから、分割案はかねて一部で囁かれてきたが、5月11日、小泉進次郎衆議院議員が事務局長を務める自民党「2020年以降の経済財政構想小委員会」(橘慶一郎委員長)で分割の提言がまとめられたことから、大きな話題となっている。旧厚生省と旧労働省の統合は、いわゆる「橋本行革」によって決定され、01年から厚生労働省となった。現時点から振り返ってみると、橋本行革の省庁再編には、本当にどこまで意味があったのか、首を傾げたくなるものもある。  例えば、巨大官庁ということでは、旧自治省、旧郵政省、旧総務庁が一緒になった総務省は、同じ組織で担当しなければならないほどの業務上の関係性が存在していたわけではなく、いまだに採用などの人事管理も一体化していない模様だ。官邸機能の強化が図...  厚生労働省の分割案に注目が集まっている。厚労省がひとつの行政組織として抱えている業務量の多さから、分割案はかねて一部で囁かれてきたが、5月11日、小泉進次郎衆議院議員が事務局長を務める自民党「2020年以降の経済財政構想小委員会」(橘慶一郎委員長)で分割の提言がまとめられたことから、大きな話題となっている。旧厚生省と旧労働省の統合は、いわゆる「橋本行革」によって決定され、01年から厚生労働省となった。現時点から振り返ってみると、橋本行革の省庁再編には、本当にどこまで意味があったのか、首を傾げたくなるものもある。  例えば、巨大官庁ということでは、旧自治省、旧郵政省、旧総務庁が一緒になった総務省は、同じ組織で担当しなければならないほどの業務上の関係性が存在していたわけではなく、いまだに採用などの人事管理も一体化していない模様だ。官邸機能の強化が図ら

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