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医薬品の「古くて未解決」な問題

2016年6月1日号

 厚生労働省は家庭用品による健康被害の監視に協力する全国のモニター病院を通じ、小児の誤飲事故を調査している。「家庭用品などに係る健康被害病院モニター報告」によると13年度の小児の誤飲事故は計531件あり、原因のトップは医薬品・医薬部外品の96件で、全体の18.1%を占め、2位はたばこの17.7%だった。医薬品・医薬部外品がトップになったのは79年度の調査開始以来初めてのことだ。一方、14年度は357件に減少、1位はたばこの72件(20.2%)、医薬品・医薬部外品は51件(14.3%)で2位だった。 ただ、この調査結果は見る人に誤解を与えかねない。これは限定された少数のモニター病院からの報告であり、決して全国実態を反映するものではないからだ。子どもの誤飲はこの程度かと問題を矮小化する危険がある点を指摘しておきたい。 誤飲を防ぐ対策は日本では遅れている。厚労省は医薬品の包装や容...  厚生労働省は家庭用品による健康被害の監視に協力する全国のモニター病院を通じ、小児の誤飲事故を調査している。「家庭用品などに係る健康被害病院モニター報告」によると13年度の小児の誤飲事故は計531件あり、原因のトップは医薬品・医薬部外品の96件で、全体の18.1%を占め、2位はたばこの17.7%だった。医薬品・医薬部外品がトップになったのは79年度の調査開始以来初めてのことだ。一方、14年度は357件に減少、1位はたばこの72件(20.2%)、医薬品・医薬部外品は51件(14.3%)で2位だった。 ただ、この調査結果は見る人に誤解を与えかねない。これは限定された少数のモニター病院からの報告であり、決して全国実態を反映するものではないからだ。子どもの誤飲はこの程度かと問題を矮小化する危険がある点を指摘しておきたい。 誤飲を防ぐ対策は日本では遅れている。厚労省は医薬品の包装や容器

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