読む医療—医師が書いた本の斜め読み—
主治医との対話、患者との対話は……
第50回
鍛冶孝雄
2016年6月1日号
高校生の頃、後輩の女の子に恋をした。見事に振られたが、ご多分に漏れず、かなりショックを受けた。立ち直りかけてきたときに、人間とは恋をしなければならないものなのか、しなくてもいいのではないかと、わが身に起きたことへの不条理さを稚拙ながら分析しようとしたことがある。
むろん途中で思い耽るのは放棄してしまって、心に占めるのは部活でのレギュラー獲りに移った。ただ、そのときは今から考えると「哲学していた」ように思える。「人は恋のみに生きるに非ず」である。
大学は国文科だったが、ほかに哲学科というものもあった。その頃から「『哲学』って、何を勉強するのだろう」と思っていたが、思っただけでまったく関心を持たなかった。だから、今でも哲学とは何か、まるでわかっていない。インターネットで検索しても、哲学はよくわからない。真理の...
高校生の頃、後輩の女の子に恋をした。見事に振られたが、ご多分に漏れず、かなりショックを受けた。立ち直りかけてきたときに、人間とは恋をしなければならないものなのか、しなくてもいいのではないかと、わが身に起きたことへの不条理さを稚拙ながら分析しようとしたことがある。
むろん途中で思い耽るのは放棄してしまって、心に占めるのは部活でのレギュラー獲りに移った。ただ、そのときは今から考えると「哲学していた」ように思える。「人は恋のみに生きるに非ず」である。
大学は国文科だったが、ほかに哲学科というものもあった。その頃から「『哲学』って、何を勉強するのだろう」と思っていたが、思っただけでまったく関心を持たなかった。だから、今でも哲学とは何か、まるでわかっていない。インターネットで検索しても、哲学はよくわからない。真理の追究
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