平時医療体制の破錠に備える 〜電光石火こそ最良の有事医療〜
世界の戦闘外傷救護技術レベル
第5回
一般社団法人TACMEDA協議会理事長 照井資規
2016年6月1日号
5月9〜12日、ヨルダンの首都アンマンで世界中の特殊部隊が集う国際会議、展示会であるSOFEX2016が開催された。筆者は同会議と、同じく首都アンマンにあるKASOTC(王立特殊作戦訓練施設)を取材し、最新の軍事医学、重要影響事態対処医療に関する多くの知見を得た。
今回は軍の将兵やメディック(医療特技軍曹)の外傷救護・応急処置技術を紹介する。表は米軍が公開している、全将兵が習得すべき事項と評価基準をもとに、ヨルダン軍などへの取材により作成した。
表を見て目立つことは、全将兵への救急処置教育が徹底されていることだ。ヨルダン軍をはじめ中東諸国では、米軍では選抜された兵士のみが可能な胸腔穿刺まで、個人の救急処置の範疇に含めている。胸腔穿刺は、胸にたまった空気により心臓が圧迫され、血液循環が妨げられている緊張性気胸状態から離脱させるために、胸にたま...
5月9〜12日、ヨルダンの首都アンマンで世界中の特殊部隊が集う国際会議、展示会であるSOFEX2016が開催された。筆者は同会議と、同じく首都アンマンにあるKASOTC(王立特殊作戦訓練施設)を取材し、最新の軍事医学、重要影響事態対処医療に関する多くの知見を得た。
今回は軍の将兵やメディック(医療特技軍曹)の外傷救護・応急処置技術を紹介する。表は米軍が公開している、全将兵が習得すべき事項と評価基準をもとに、ヨルダン軍などへの取材により作成した。
表を見て目立つことは、全将兵への救急処置教育が徹底されていることだ。ヨルダン軍をはじめ中東諸国では、米軍では選抜された兵士のみが可能な胸腔穿刺まで、個人の救急処置の範疇に含めている。胸腔穿刺は、胸にたまった空気により心臓が圧迫され、血液循環が妨げられている緊張性気胸状態から離脱させるために、胸にたまっ
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