医薬経済気象台
新たな段階に入った円ドル相場
—短期間の急騰が変化を示唆—
2016年5月15日号
大型連休を境にして為替市場の動きが一変した。大型連休前の4月27日に111円台だった対ドルレートは、28日に108円台に入り、連休の谷間の5月1日には14年9月以来の106円台を付けた。さらに連休無関係の海外市場では5月3日には14年9月以来の105円台に入っている。国内市場でも連休最後の谷間になる5月6日は107円台に戻しているが、大型連休の1週間で約6円の急騰はただ事でない。
大型連休で輸入企業の決済用ドル買いの谷間となった間隙を突いた投機資金の動きが最大の背景ではあるが、短期間の急騰は円ドル相場の基調変化を示唆するものと考えねばなるまい。最初は何気なしの動きが、本格的変化の端緒だったということがある。実は円ドルレートは昨年末を境にして、円安で安定の時期から修正の時期に転じており、これを確認させる動きだった。
円ドルレートの月間平均値を見ると、円安のボトムは15年...
大型連休を境にして為替市場の動きが一変した。大型連休前の4月27日に111円台だった対ドルレートは、28日に108円台に入り、連休の谷間の5月1日には14年9月以来の106円台を付けた。さらに連休無関係の海外市場では5月3日には14年9月以来の105円台に入っている。国内市場でも連休最後の谷間になる5月6日は107円台に戻しているが、大型連休の1週間で約6円の急騰はただ事でない。
大型連休で輸入企業の決済用ドル買いの谷間となった間隙を突いた投機資金の動きが最大の背景ではあるが、短期間の急騰は円ドル相場の基調変化を示唆するものと考えねばなるまい。最初は何気なしの動きが、本格的変化の端緒だったということがある。実は円ドルレートは昨年末を境にして、円安で安定の時期から修正の時期に転じており、これを確認させる動きだった。
円ドルレートの月間平均値を見ると、円安のボトムは15年6月
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