医政羅針盤
複雑化の一途を辿るDPC制度
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2016年5月15日号
見直しを重ねるたびに複雑怪奇な仕組みになるのは、診療報酬改定では日常茶飯事だが、DPC制度も例外ではない。DPC制度が複雑化しているのは、中央社会保険医療協議会でも、委員から繰り返し指摘されていることだ。昨年11月20日の中医協基本問題小委員会で、日本医師会の中川俊男副会長は「もう数えきれないぐらいの見直しが提案されて、(中略)本当にわかっている人ははっきり言ってここで何人いるのですか」と述べたうえで、「これは国民に誰も説明できませんよ。こういう制度をどんどん複雑化していっていいのでしょうか。私は極めて問題だなと思います」と指摘している。
今回の16年度改定では、「機能評価係数Ⅱ」に「重症度係数」が新設された。この係数については後述するが、4月22日に開催された日本病院団体協議会の代表者会議では、終了後に記者会見した神野正博議長によると、重症...
見直しを重ねるたびに複雑怪奇な仕組みになるのは、診療報酬改定では日常茶飯事だが、DPC制度も例外ではない。DPC制度が複雑化しているのは、中央社会保険医療協議会でも、委員から繰り返し指摘されていることだ。昨年11月20日の中医協基本問題小委員会で、日本医師会の中川俊男副会長は「もう数えきれないぐらいの見直しが提案されて、(中略)本当にわかっている人ははっきり言ってここで何人いるのですか」と述べたうえで、「これは国民に誰も説明できませんよ。こういう制度をどんどん複雑化していっていいのでしょうか。私は極めて問題だなと思います」と指摘している。
今回の16年度改定では、「機能評価係数Ⅱ」に「重症度係数」が新設された。この係数については後述するが、4月22日に開催された日本病院団体協議会の代表者会議では、終了後に記者会見した神野正博議長によると、重症度係
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