読む医療—医師が書いた本の斜め読み—
「悪い生活習慣」の一面的否定を見直すことも
第49回
鍛冶孝雄
2016年5月15日号
前回5月1日号で総合診療医のスキルとは、「話ができる、慰める、ゆとりを持って患者と向き合う」ことではないかと考えたと述べた。取り上げた本の著者は腫瘍専門医だが、その腫瘍専門医がそうしたスキルも身につけ、「頑張る」のには違和感があると思った。
ただ、腫瘍専門医にそのスキルが必要ないと言っているのではない。少し言葉足らずだったと思っているときに、腫瘍専門医から総合診療医になった医師の本に出会った。一般向けのわかりやすい健康指南的な本だが、話の間口は広く、意外なことも語っている。
松股孝氏の『健康百話で元気百倍』(医学と看護社・14年5月刊)を手にしたとき、その名に記憶があることに気が付いた。調べ直してみると、00年の国立病院療養所統廃合政策によって、同年7月に国立中津病院(大分県)が中津市に譲渡され、中津市民病院とし...
前回5月1日号で総合診療医のスキルとは、「話ができる、慰める、ゆとりを持って患者と向き合う」ことではないかと考えたと述べた。取り上げた本の著者は腫瘍専門医だが、その腫瘍専門医がそうしたスキルも身につけ、「頑張る」のには違和感があると思った。
ただ、腫瘍専門医にそのスキルが必要ないと言っているのではない。少し言葉足らずだったと思っているときに、腫瘍専門医から総合診療医になった医師の本に出会った。一般向けのわかりやすい健康指南的な本だが、話の間口は広く、意外なことも語っている。
松股孝氏の『健康百話で元気百倍』(医学と看護社・14年5月刊)を手にしたとき、その名に記憶があることに気が付いた。調べ直してみると、00年の国立病院療養所統廃合政策によって、同年7月に国立中津病院(大分県)が中津市に譲渡され、中津市民病院として生
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