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間違いだらけのHTA

カドサイラ、英国で非推奨の中身とは

第10回

東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐中

2016年5月1日号

 3月1日号から、費用対効果の試行的導入の対象となる可能性が高い薬剤(C型肝炎治療薬「ソバルディ」、抗がん剤「オプジーボ」、乳がん治療薬「カドサイラ」)の海外HTA機関の評価結果を紹介している。今回はカドサイラを取り上げたい。  カドサイラ(一般名=トラスツズマブ・エムタンシン)は、HER2陽性の乳がん患者に用いられる薬剤で、抗HER2モノクローナル抗体のトラスツズマブと、チューブリン重合を阻害するエムタンシンの抗体薬物複合体だ。前者がHER2を叩いてがん細胞の増殖を抑制するとともに、後者が細胞分裂そのものを阻害する。  タキサン系薬剤及びハーセプチンで治療済みのHER2陽性進行・再発患者を対象にした海外の第Ⅲ相試験(EMILIA試験) の結果では、カドサイラを投与すると既存の薬剤(カペシタビン+ラパチニブ併用療法)と...  3月1日号から、費用対効果の試行的導入の対象となる可能性が高い薬剤(C型肝炎治療薬「ソバルディ」、抗がん剤「オプジーボ」、乳がん治療薬「カドサイラ」)の海外HTA機関の評価結果を紹介している。今回はカドサイラを取り上げたい。  カドサイラ(一般名=トラスツズマブ・エムタンシン)は、HER2陽性の乳がん患者に用いられる薬剤で、抗HER2モノクローナル抗体のトラスツズマブと、チューブリン重合を阻害するエムタンシンの抗体薬物複合体だ。前者がHER2を叩いてがん細胞の増殖を抑制するとともに、後者が細胞分裂そのものを阻害する。  タキサン系薬剤及びハーセプチンで治療済みのHER2陽性進行・再発患者を対象にした海外の第Ⅲ相試験(EMILIA試験) の結果では、カドサイラを投与すると既存の薬剤(カペシタビン+ラパチニブ併用療法)と比較

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