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鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

子宮頸がんワクチン「失敗」から学ぶべきこと②

第13回

鳥集徹

2016年5月1日号

 子宮頸がんワクチン問題で主な争点となっているのが、その安全性だ。それに関して、筆者は不満を持っている。 マスコミでこの問題が取り上げられる場合も、大半が副反応に焦点が当てられている。もちろん、マスコミは副反応の被害を訴えている人たちの声を蔑ろにしてはいけない。因果関係に議論があったとしても、つらい境遇に置かれている人の声をすくい上げるのがジャーナリズムの役割だからだ。 だが、このワクチンの問題を安全性だけに矮小化するのは間違いだ。そもそも、このワクチンは我われの社会にとって必要なものなのか。まずそれを徹底的に議論するべきだし、そのための材料をマスコミは提供しなければいけない。しかし、これまでの報道を見る限り、まったく不十分と言わざるを得ない。 製薬業界の方々には言わずもがなだが、どんな薬にもメリット(効果)とデメリット(副作用)がある...  子宮頸がんワクチン問題で主な争点となっているのが、その安全性だ。それに関して、筆者は不満を持っている。 マスコミでこの問題が取り上げられる場合も、大半が副反応に焦点が当てられている。もちろん、マスコミは副反応の被害を訴えている人たちの声を蔑ろにしてはいけない。因果関係に議論があったとしても、つらい境遇に置かれている人の声をすくい上げるのがジャーナリズムの役割だからだ。 だが、このワクチンの問題を安全性だけに矮小化するのは間違いだ。そもそも、このワクチンは我われの社会にとって必要なものなのか。まずそれを徹底的に議論するべきだし、そのための材料をマスコミは提供しなければいけない。しかし、これまでの報道を見る限り、まったく不十分と言わざるを得ない。 製薬業界の方々には言わずもがなだが、どんな薬にもメリット(効果)とデメリット(副作用)がある。多

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