医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

読む医療—医師が書いた本の斜め読み—

医者のこれからの仕事は「慰める」がのしかかる

第48回

鍛冶孝雄

2016年5月1日号

 ここ1年ほどの間に、1度転び、1度転びかけた。どちらもスマートフォンを片手に持ち、キャリーバッグを片手で引っ張って歩く若い人と接触したのが原因だ。  降車予定の駅で電車のドアが開き、ホームに踏み出したときに、端を歩いてきた若者とぶつかり、転んだ。もう1件は、前を歩いていた若者が突然立ち止まり、よけようとして転びかけた。猛然と腹が立ったが、2人の若者は謝りもしない。むしろ前者の若者はキャリーバッグを蹴ったと文句を言った。以来、両手を塞ぎながら歩く若者をまったく信用しなくなった。早期発見し、かなり遠くの時点で彼らから離れるようにしている。  最近、医療不信という言葉をあまり聞かなくなった、と感じている。医療へのクレームも劇的に減っているとの報告もある。インフォームド・コンセントが浸透したからという説も聞くが、素直に頷け...  ここ1年ほどの間に、1度転び、1度転びかけた。どちらもスマートフォンを片手に持ち、キャリーバッグを片手で引っ張って歩く若い人と接触したのが原因だ。  降車予定の駅で電車のドアが開き、ホームに踏み出したときに、端を歩いてきた若者とぶつかり、転んだ。もう1件は、前を歩いていた若者が突然立ち止まり、よけようとして転びかけた。猛然と腹が立ったが、2人の若者は謝りもしない。むしろ前者の若者はキャリーバッグを蹴ったと文句を言った。以来、両手を塞ぎながら歩く若者をまったく信用しなくなった。早期発見し、かなり遠くの時点で彼らから離れるようにしている。  最近、医療不信という言葉をあまり聞かなくなった、と感じている。医療へのクレームも劇的に減っているとの報告もある。インフォームド・コンセントが浸透したからという説も聞くが、素直に頷けな

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence