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「総花」のキヤノンに何ができる

勝算なき優良企業「東芝メディカル」買収

2016年4月15日号

荷が重いのでは……(キヤノン本社) これだけ世の注目を集めたディール(取引)でありながら、その結末に、これほど異論が出るケースも最近では珍しい。歴代トップが主導した不正会計の尻拭いのため、昨年秋から保有事業の“叩き売り”を続けている東芝が、「ほぼ唯一、主導権を持って売りに出していた」(産業紙デスク)医療機器子会社の東芝メディカルシステムズ(栃木県大田原市)を、キヤノンが買収した案件である。  周知のとおり東芝メディカルは、CT(コンピュータ断層撮影装置)で世界2位、超音波診断装置で同3位、MRI(磁気共鳴画像装置)で同4位につけている。業績面でも16年3月期の売上高予想が4400億円、営業利益も150億円を見込む東芝グループ内の優良子会社であった。とはいえ、売却額についてはせいぜい4000億〜5000億円が妥当だろうと見られていた。  ... 荷が重いのでは……(キヤノン本社) これだけ世の注目を集めたディール(取引)でありながら、その結末に、これほど異論が出るケースも最近では珍しい。歴代トップが主導した不正会計の尻拭いのため、昨年秋から保有事業の“叩き売り”を続けている東芝が、「ほぼ唯一、主導権を持って売りに出していた」(産業紙デスク)医療機器子会社の東芝メディカルシステムズ(栃木県大田原市)を、キヤノンが買収した案件である。  周知のとおり東芝メディカルは、CT(コンピュータ断層撮影装置)で世界2位、超音波診断装置で同3位、MRI(磁気共鳴画像装置)で同4位につけている。業績面でも16年3月期の売上高予想が4400億円、営業利益も150億円を見込む東芝グループ内の優良子会社であった。とはいえ、売却額についてはせいぜい4000億〜5000億円が妥当だろうと見られていた。  とこ

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